「1つ800円(税抜き)で自由にお弁当を発注してください」と言われた場合あなたならどんなお弁当を発注しますか?
映画やドラマの業界では撮影が始まると、撮影現場から抜け出してご飯を食べる時間がなくなってしまうので、基本的にはお弁当を食べる習慣となっております。
お弁当は制作部の制作進行が発注しているのですが、やり方によってはとても難しい奥が深い作業でもあります。
簡単で誰でも出来るけど、極めてやれたらもっと良くできることってありますよね?
映像業界において、お弁当の発注は正にその基本とも言える作業なのです。
それでは本文をどうぞ!
弁当発注のやり方
値段はいくら?
映像業界で発注するお弁当の相場的な値段が決まっております。
- CM 1500〜3000円
- ドラマ・映画 700〜800円
- 深夜ドラマ 600〜700円
- ケータリング 800〜2000円
- PV 800〜1200円 (全て税抜金額です)
大体これくらいです。
朝食はCM1000円でドラマ映画は500円でほぼ統一されています。
※小柳が独自に調べたもので目安として参考にして下さい!決まっているわけではありません。
注意点は鮮度
お弁当を発注する際に気をつけなければいけないのが鮮度です。
映像業界の場合、お弁当が届いたからすぐ食べようというわけにはいかず、あらかじめ決められていたスケジュールをこなしながら、合間に休憩を入れていくため、いつ食事になるかわからないので、お弁当が腐らないように、保温する方法も考えておく必要があります。
撮影スケジュールを見ながら決められた時間に特定の場所にお弁当屋さんに持ってきてもらうように発注するのが基本です。
ただ、映画の撮影スケジュールには撮影時間が書かれていない場合があります。
その場合は自分で食事の時間を予想して発注しなければいけません。
あわあわ。。。
安心してください。
そんな時は、このように考えましょう!
進行の役割を考える
朝7時にご飯を食べて、お腹が空いてくるのは何時か?夕食もありで今日の撮影が〇時に終わるからこのペースで食事をするのがお腹にはベストだろうをまず考えます。
次に撮影のワークフローを考えます。移動時間が長くあればそこに合わせて食事を入れたほうが効率的だと思いますし、美術の飾り替えや照明のスタンバイ待ちなどがあればその時間を利用して食事を入れたほうが作業としては早く進みます。
皆さん、お気づきでしょうか?
この工程こそ制作進行の役割が存分に詰まっています。
進行する役割。
1日の撮影を効率よくまとめることでリズムを生み通常よりもより早く、気持ちよく撮影を終わらせることができるのは、制作進行の弁当発注から考察する1日の流れの中にある想像力が大事なのです。
誰に食べさせるかを想像しよう!
発注のやり方は、簡単です。
誰でも出来ます。
何も考えずにただやるのであれば
「お弁当屋さんに電話→個数と届ける場所と時間を伝える→届いた弁当を受け取る」これだけです。
顔の見えない相手に電話注文するのが怖いと思うなら、近くにあるコンビニに買いに行くことでもお弁当を用意することができます。
人よりも一歩レベルアップした弁当発注をしたい人は、下記のように考えてみましょう。
「このお弁当を誰に食べさせるものか?」
あなたが大好きな彼女、
あるいは憧れの芸能人だったり、
一生に一度しか会うことができないかもしれない人。
その人に食べてもらうお弁当として相応しい、
今自分が探せる全力の弁当を食べさせたいと思うことが大事です。
そう思えば、一生懸命調べませんか?
その時の最善の選択をするために必死になれませんか?
そこに弁当発注の本質が見え隠れしているのです。
ここに気づいていないと、弁当発注の面白さはわかりません。
腹を満たすことは、食に興味がない人でも必ず欲すること。大事な欲求の一つです。
同じ値段で発注するならばその時のベストを尽くすべきです。
冷たいおかずがしなびれた冷凍食品だらけの弁当よりも映画の撮影スタッフのためなら、
またはあの俳優さんが食べてくれるならとお弁当屋さんが全力で作った手作り弁当の方が絶対おいしいですよね?
あなたはどちらのお弁当を目指しますか?
まとめ
弁当発注は簡単で誰でも出来るフローではありますが、
そのやり方次第で、とても難易度の高いものになっていきます。
「あなたならどのレベルで発注ができますか?」
大体のことに弁当発注の本質は応用できますので、何が大事かを考えてみるといいかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。