【初級】映像の色を調整して演出をつけよう!グレーディングって何?
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本日は現在、制作している映画のグレーディングの作業をしております。

グレーディング?
聞き慣れないようで、映画やドラマの制作をしていると、よく耳にする言葉。

なんとなく理解してるけど「色を調整する作業でしょ?」くらいの認識の人が多いのではないでしょうか?

本日は、グレーディングの作業内容と工程をお伝えしていきます!

 

それでは、本文をどうぞ!

色の調整が重要な理由!?

 

「えっ?撮影した映像をそのまま使ってないの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、物語を作る場合は、撮影スケジュールの影響を受けてしまうことが多々あります。

出演者、ロケ地など様々な理由で、その日に雨が降っていても、晴れた日のシーンを撮影しなければいけません。

ライティングや機材の力でも、その場で出来る限界があります。

そのため、カラコレ=色調整の作業を編集でしていくようになりました。

 

グレーディングとカラコレの違い

グレーディング=カラコレと思っている方もいるかもしれません。

 

似てるようで、実は全く別なものですが、何が違うかはざっくり知っておけば問題ないでしょう!

カラコレ(カラーコレクション)は、その名の通りで、映像の色味を調整する作業を指します。

空の色をもっと青くしたい、室内のグリーンっぽい色味を普通に戻したいなどの作業で画のトーンを調整していきます。

 

一方でグレーディングとは?色味を調整して映像に演出を付け加える作業を指します。

 

色の調整に演出って何?

 

色に演出をつけるとは、例えば、火事のように真っ赤な夕日をみたら、家が火事になっていたというシーンがあった場合、燃えるように赤い夕日を撮影したいですよね?しかし、撮影には限界があるので、赤の色味を調整して演出をつけていきます。この様な作業です。

俳優のフェイスラインが見えた方がカッコよくなるから、コントラストをあげる。見えすぎるものをワザと見えなくしたり、観客の視線を色でコントロールする作業もそうです。

細部の調整って「そこまでやってるんだ。映画ってすごい」と思って頂けましたか?笑

 

グレーディングの工程とスケジュール

 

グレーディングの主導は映画を撮影したカメラマンとマシンを操作するグレーダーさんとで行います。

カメラマンが見る前までに、ある程度の調整はグレーダーの方がやってくれている状態から作業はスタートします。

では、実際どれくらいのスケジュールでやってるの?と気になった方も多いのではないでしょうか?

昨今ですと、作品により違いはするものの、4日プラス1日予備くらいを基準にしております。

もちろん低予算の作品は、もっとタイトなスケジュールの場合もあります。

工程は、初日に頭から最後まで、全編を確認した後、最初のシーンから順に気になる部分を修正していきます。

この作業を繰り返し、最終日に監督に確認をし、監督の演出を盛り込めば完成です。

繋いだ映像は、色味があっていなくても気にしないで見ることもできますが、やはりグレーディング前と後では、別物で格段にクオリティがあがります。

このような作業をしていると知ってもらえるだけでも、これから見る映画に、プラスαがのっかると思いますので、覚えておいて損はありません。

本日は、誰でもわかる初級編ということで、グレーディングの基礎をお伝えさせていただきました。次はもう少し、突っ込んだグレーディング中級編をお届けする様にしますので次回もお楽しみお待ちください!!

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

 

本日CGが完全に完成しました!!!!

監督と2人で豪華な試写をさせて頂きました。