本日はジャパンフィルムコミッション主催のイベントに参加してきました。
JFC全国ロケ地フェアとは?
日本国内に沢山あるフィルムコミッションが一同に会するイベントで、制作者と全国のフィルムコミッションをマッチングさせ意見交換をおこなうイベントです。
2020年に制作する作品もかなりの規模のものなので、全国の皆さんに助けてもらいたい(願)と思っていたので、お伺いしてロケハンのお願いをしてきました。
沢山の資料を頂き、まだまだ素敵なロケ地が日本には沢山あるなぁと改めて思いました。
さて連日、ロケハンについて深掘りしているので、本日も『ロケ地の探し方』を解説していきます。
注意しておくべきこと?
ドラマや映画のロケ地を決めるにあたり、注意しておかなければいけない事が5つあります。
- 予算
- 使用許可の問題
- 撮影の自由度
- 騒音など音
- 機材や車輌
ロケハンしたロケ地は、誰が見てもとんでもなく見た目のいいロケ地で、環境最悪だけど、ここでしか撮影できない。とならない限りそこでは撮影しません。
ですので、この5つに注意して周りの環境も確認しておくベきです。
なぜここを押さえておくのか?
- 制作費が決まっているので予算がはまらない場所は候補にしない
- 例えば家のオーナーに許可を撮り撮影しようとしても、表の道路が撮影NGという場所もあるため、撮影する場所許可は必ず確認しておく
- 撮影をやるのに、時間の制限があったり、カメラアングルが限定されてしまうような場所を選ぶのはオススメできない
- ドラマも映画も同録(映像と同時に音を録る)のため、周りがうるさすぎる場所では撮影が困難になる
- 大量の機材と車輌があるため、どこに車を停め、どのように搬入し、機材をどこに置いていいのか考えておく
ということです。
最初は「こんなに沢山のこと考えながら探したら、みつからないよ」と思うかもしれませんが、慣れてくれば案外難しくありません。
このように、周りの環境はとても大事です。
見た目100点、環境10点のロケ地と、見た目70点、環境100点のロケ地があった場合、長いシーンの撮影をするなら断然後者を選びます。
「えっ?見た目いい方選ばないの?」と思うかもしれませんが、ロケ場所を選ぶ際に最低ラインを越えていれば、撮影方法と美術装飾で、理想の形に作り替えることができます。そのために周りに沢山のスタッフがいます。
映画は一人ではなく、沢山の人と作るものです。
「環境を整えること」
どんどんロケハンしてみてください。
場所の選定作業をする
大きく分けると東京を基準に探すかそうでないかを最初に決めます。
東京は撮影がとにかくやりづらいです。
公共の協力が薄く、道路の撮影もとにかくNGが多い。
車で1時間圏内の場所なら、やりやすい場所に行き撮影する方が、最近では監督やスタッフに喜ばれる、、そんな時代です。
ドラマも映画も東京が舞台になっているものが多く、地方にある自然も素敵ですが、都会にしかない景色が沢山あるので、東京でいいロケ地を探すことを最初は頑張ってやってみてください。
街をつくる
最後に、ロケハンをしていく上で、とても重要なことをお伝えします。
脚本を読んですぐにすべきことは、登場人物が住んでいる街をつくることです。
どんな家で、家の周りには何があって、駅や学校までの距離はこれくらいで、いつも遊んでいた場所はここ、通っている会社はこんなとこ、など脚本にないところまで、想像し登場人物の街をロケハンであてはめながら作ります。
何故それをするのかは、お伝えしなくても何となく感じとれるのではないでしょうか?
断片的にロケハンをしていくと、一つ一つのロケ地がすごく良いとその場では感じていても、全てつなげてみるとイマイチと感じてしまうことがあります。それは、全体的な街の構成ができていないからです。
いままで、いきなり脚本の柱をロケハンしていた人は、1日でもいいので、”仮に街をつくること“を最初にやってみてはいかがでしょうか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。