『とにかく優しくゆるく、業界を辞めさせないように教えていくことが、人手不足を解消することは決してない。。』
1日で終わる簡単な備品整理をする仕事があるんだけどやらない?もちろんギャラ払うよ
やりたいです!是非やらせてください
さて、いきなりですが、こんな質問をしてみます。
「本当は自分でやりたいんだけど、膝痛めちゃってさ。いまからここを片付けて欲しいんだけど、お願いできますか?2つつだけ条件をだすなら断捨離していらないものは出来るだけ捨てたい。備品の倉庫として使うからそれに向けて整理してもらえますか?」
簡単に言うと、倉庫の整理をして欲しいとのことです。
あなたならどの様に整理をするのでしょうか?
それでは本文をどうぞ!
頼まれごとの本質を理解せよ
こんまりさんご存知でしょうか?
日本から世界へ片付けのムーブメントを起こしたこんまり流片付けコンサルタントを受けてみてください!
(気になる方は→こんまりさんホームページ)
お願いしたのは小学生でも出来るお片付け。
では、制作進行の備品整理はどうやるのが正解なのでしょうか?
置いてあるものが大量でどうやって片付けていいかわからないですよね?
普通に考えると、とにかく物を全部だして、ゴミっぽいものをまとめて少しでも、物量を減らして入れ替えをしてみる。
「うーーん、少しはきれいになりましたね。。」
というのは誰でもできるお片付けです。
でも、今回のミッションはそこにお金が発生しています。
お金が発生するということは、仕事なのです。これは仕事です。
仕事というものに対してどうやるべきか?というのは、人それぞれの意識があったりするので、一概にこれだ!とはっきり道標を導き出してあげることは難しいのですが、一つだけはっきり言えることがあります。
「学びながらお金をもらうのは仕事ではない」
映画業界に入ってくるフリーランスの1年生の皆さんは、ほとんどこのように思っています。「私プロデューサーになりたいんですけど、アシスタントやらせてください。もう学生じゃないのでギャラをもらいながら学びたいです」
はっきり言って「アウト、アウトー」です。
お金をもらいながら学ばせてくれ。この考えを持って業界に入ってきた人は、ほぼ全員辞めていきます。もし上記のような場合どうしたらいいか?その答えは、アシスタントになるための勉強を一生懸命やってきているかどうかです。プロデューサーになるために、仕事のやり方を勉強してきて必死に食らいついてこれたか。ここが大事なポイントになります。
それでは、片付けに戻って考えてみましょう。
お金の発生する備品整理の仕事を受注しました。
あなたはその仕事をどこまでやれると思いますか?
私だったらどうするかを書いていきます。
①整理する
テープならテープだけが入っているボックスを作り、ボックスわけしていきます。
消耗品とそうでないものを分けます。
大きめのものからカテゴリーわけし棚に入れていきます。
古い、使わない、いらないと思ったものは、躊躇せず捨てていきます。
ここで大事のポイントは、違和感に気づくことです。
例えば、噴霧器の中に車洗車用のスポンジが入っていたとします。
それが何かわからなければ、そのスポンジは噴霧器に入れたまま閉まっておしまい。
しかし、違和感に気づければ、そのスポンジがそこでいいか気付ける。
自分がやっていることに対しての興味がなければこうした違和感に気づくことができません。噴霧器が何か知らなくても、スポンジと噴霧器がセットではないと思えるかどうか?で仕事の質が変わってきます。うまく例えられていないかもしれませんが、仕事をしていると小さな違和感が質を分けていくのです。
少し話が逸れてしまいましたが、本題に戻りましょう!
整理がおわったら、次のフェーズにうつります。
②環境づくり
次にやるのは、この倉庫をこれから使う人がどのような形がやりやすいかを考えます。
環境の整理をするイメージです。
備品のボックスがたくさんありわからなければ、名前を書いたり数を書いたりして何がどこにあるかを書いてあげる。
人が作業しやすいスペースを開けるための工夫をしてあげる。
狭い場所を有効に使用する方法を考えるなどです。
③不用品を捨てる
可燃ゴミ以外にも不燃ゴミが出ます。このゴミを捨てるにはどうすればいいのでしょう?
今日は整理だけしか頼まれてないからそこまでやる必要ないでしょ?と思うかもしれませんが、これは仕事です。仕事は会話(コミニュケーション)と似たような本質を理解できれば自然とつながっていきます。
わかりやすくいうと、相手のニーズをうまく拾うことにより今まで以上の対価や価値を得ていけるということです。
ゴミが出たら必ず捨てますよね?捨てるならばその場で手配できた方がそのゴミが消えたスペースを1日でも早く有効活用していけます。頼めれていたこと以上の仕事をやることで、一つ上の段階に自分を引き上げることができるかもしれません。
④倉庫の中身を一瞬で把握できる表を作る
次に使用する人のための資料をわかりやすく作ります。
まとめ
「片付けやっておいて」「はい、わかりました」でここまでができているのが理想です。
あなたは、どこまでできますか?
※ここから先は個人的な話なのでご了承ください。
とても残念なことがありました。1年間アシスタントをやらせて学ばせていたつもりが、この備品整理をやらせても一つもできなかったです。
この経験から学んだことがあります。それは、
『優しく教えること、ゆるく教えることは人を成長させる可能性は薄い」
映画やドラマ業界はここ数年、人手不足に悩まされています。
とにかく辞めさせないように、優しく、優しく、と思っていた結果がこのザマでした。
教えていたことが何一つ身についていない。。
悔しくて昨日ずっとそのことを仲間のプロデューサーに相談していました。そこで出した答えは、スパルタです。
時代に反するかもしれませんが、厳しくいきます。例え小柳は厳しいからやりたくないけど、業界では他の人もいるからそこにつこうと思っていただければ、それでいいと思います。業界の人で不足は解消されますし、私が厳しくすることで、誰かの能力が向上すれば業界全体のレベルアップにつながります。
よーし、これからは厳しくいくぞ!と思った夜の話でしめさせて頂きます(笑)
最後までお読み頂きありがとうございました。